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チーム立ち上げ時におすすめドラッガー風エクササイズ(miro版)
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目次
ドラッガー風エクササイズとは 手強い 4 つの質問 期待をすり合わせる 2 つの質問 自己紹介でカバーする 2 つの質問 使うツール 実際の進め方 タイムスケジュール 1. 自己紹介パート 2. 2 つの質問パート 3. 自身の役割整理パート 4. みんなでやる役割、浮いている役割の整理パート 効果とメンバーの感想 まとめ「この仕事は誰に頼むべきなんだろう?」と悩むことはありませんか?
チームメンバーの役割が見えてないと、こういう悩みはありがちです。
これを解消するため、チーム立ち上げ時に必ずやっているドラッガー風エクササイズを紹介します。このワークショップで、期待値の調整とチームでの役割の整理をおこないコミュニケーションを円滑にできます。
下記を参考にさせていただきました。
「ドラッカー風エクササイズ」で期待をすりあわせて安全なチームに - ペパボテックブログ
ドラッガー風エクササイズとは
ドラッガー風エクササイズとは「アジャイルサムライ」で紹介されているチームビルディングの手法です。特にプロジェクトの開始時や新メンバーを迎えるときに効果的だとされています。
4 つの質問に全員が答え、チーム内の対話と信頼関係の構築を促進します。
手強い 4 つの質問
- 自分は何が得意なのか?
- 自分はどうやって貢献するつもりか?
- 自分が大切に思う価値は何か?
- チームメンバーは自分にどんな成果を期待してると思うか?
ただこの質問はとても手強いです。特に 3 番目「自分が大切に思う価値は何か?」は突然聞かれても、しっかり自己分析していないと答えられないでしょう。
期待をすり合わせる 2 つの質問
そこで「期待をすり合わせる」ことを目的として、質問を減らして簡略化します。2, 4 番目の質問にフォーカスします。
- チームメンバーは自分にどんな成果を期待していると思うか?
- 他のチームメンバーに期待することは何か?(自分以外のチームメンバー全員分を書いてもらう。)
自己紹介でカバーする 2 つの質問
省略した 1, 3 番目の質問は、ワークショップの最初の自己紹介を組み込むことでカバーします。自己紹介の時に、必ず下記の 3 項目に触れてもらいます。
「大切に思う価値」だと答えづらいので、「仕事で心がけていること」でマイルドにしました。
- 自分の得意なこと
- 自分の苦手なこと(≒ 嫌いなこと)
- 自分が仕事で心がけてること
使うツール
対面でやるなら、ホワイトボードに付箋を貼る方法が主流です。
リモートなら miro やJamboardなどのオンラインホワイトボードを使うのが良いでしょう。
実際の進め方
今回は miro を使用します。
miro のボード全体画像
まずこのワークショップの概要を説明して、自己紹介をします。時間が足りなくなるので、事前に書き出してもらうようにしましょう。
そして 2 つの質問に答えたあと、期待値を擦り合わせて自身の役割を確認します。その後、チームに必要な役割の穴を埋めるため、役割を再度整理していきます。
タイムスケジュール
- 概要の説明 (5m)
- 自己紹介 (5m)
- 発表 (1m) * 4 人
- 2 つの質問の回答記入 (15m)
- 記入 (3m)
- 発表 (1m) * 4 人
- 質問 2 回分
- 自分の役割を整理 (8m)
- 整理 (3m)
- 発表 (1m) * 4 人
- 浮いている役割、みんなでやる役割を書き出し(8m)
- 記入 (3m)
- 発表 (1m) * 4 人
- 書き出した役割を整理(5m)
- クロージング(3m)
4 人で 1 時間を想定しています。ギリギリなので 6 ~ 人 の場合は 80 分あったほうが良いでしょう。
1. 自己紹介パート
なぜこのワークショップをやるのか、目的と概要を説明して始めましょう。
最初に自己紹介をします。時間が足りなくなるので、事前に書き出してもらうようにしましょう。miro でも良いのですが、個人的には文章として書きたいので esa, Google Doc を使うことが多いです。
その際、必ず下記の 3 項目に触れて話してもらうことで、相互理解を深めます。
- 自分の得意なこと
- 自分の苦手なこと(≒ 嫌いなこと)
- 自分が仕事で心がけてること
ファシリテーターが先に書くと、あとの人がイメージがつき、書きやすくなります。
自分の得意なこと
プログラミング。サービスを作るのが好きなので、こだわらず施策企画・分析・簡単な調整でもなんでもします。
自分の苦手なこと(≒ 嫌いなこと)
納得感のない仕事, 厳しい納期のある仕事
自分が仕事で心がけてること
きちんとチームとして納得することを重視します。ついつい空気に流されないように、気をつけています。
2. 2 つの質問パート
- チームメンバーは自分にどんな成果を期待していると思うか?
- 他のチームメンバーに期待することは何か?(自分以外のチームメンバー全員分を書いてもらう。)
順番に 2 つの質問に答えます。この時ファシリテーターが例をあげて、メンバーが何を書けばよいかわかるようにします。
2 つ目の質問は、横軸の相手の名前を見ながら、縦方向に自分の期待を書いていきます。こうすることで、周りの人から自分への期待が横一列に並び整理しやすくなります。
3. 自身の役割整理パート
周りの自身に対する期待が見えてきたら、スキルやモチベーションと相談しつつ自分の認識と齟齬がないか確認します。
もし誰の役割でもないものが出てきたら、「誰がやるかわからない仕事」として避けておきます。
4. みんなでやる役割、浮いている役割の整理パート
そしてチームとしての役割を考えた時に、これまで出てきていない誰がやるかわからない仕事を洗い出していきます。この時、みんなでやる仕事も同時に確認します。
最終的に、メンバーからの自身への期待値のすり合わせが完了して、自分の役割が見えているはずです。
効果とメンバーの感想
このエクササイズを導入するまで、チームで各自の役割がぼんやりして悩むことがありました。
私は何をするべきだろうか?マネージャーはとても忙しそうだけど、どこまでタスクを頼むべきだろうか?
こういった問題で悩むことは減りました。
実際に参加してくれたメンバーからも、「どういう風に成果を出すかわかってなかった。だがワークショップを通じて、自分のやることが見えてきた。」という意見をもらいました。
それ以降、チームを立ち上げる時に毎回やるようにしています。
まとめ
ドラッガー風エクササイズをすることで、お互いの期待値をすり合わせることができます。心理的安全性は、チームパフォーマンスの最大化に繋がります。
似た様な悩みを抱える方の参考になれば幸いです。
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